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中川エリカ建築設計事務所

会社名:中川エリカ建築設計事務所

代表:中川エリカ

事業案内:建築(新築・内装)の設計・監理、家具の設計、コンサルタント等

所在地:〒154-0005東京都世田谷区三宿2-27-8 #303

WEBサイト:http://erikanakagawa.com/

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ヨコハマアパートメント

神奈川県横浜市西区に計画された木造賃貸アパートの計画。 この土地に長く住む施主は、「若い人のための、居住と製作の場として木造賃貸アパートを考えたい」と要望した。谷地という敷地の特性を生かして、居住性の良い2階を専有部屋にし、高天井で開放的な1階を半外部の共有の広場として利用している。街との境界はビニルカーテン1枚で曖昧であり、広場は建物の一部でありながら、街の一部でもあるような役割を担い、近所付き合いもSNS上でのつながりも受け入れるような広がりをもつ。

 

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ライゾマティクス新オフィス移転計画

建築/メディアアート/音楽など、さまざまなバックグラウンドをもつ個性豊かなエンジニア、アーティスト、デザイナーなどのあつまり、「ライゾマティクス」の新オフィスの移転計画。約400㎡のワンルームに対し、「ビッグテーブル」と名付けた、集まって働く多様な運動体を持続させるためのインフラを配することで、さまざまな出会いが交錯する、多中心的で、多視点なオフィスを目指した。

写真左

桃山ハウス

静岡県に計画中の2拠点居住地。 敷地は、山を切り開いたヘアピンカーブの道に接しており、境界沿いに高さの異なる擁壁が建ち、前の持ち主が残した大きな岩が十数個と豊かな庭木があった。 何も建てなくてもすでに囲まれているような印象と複数の場所の質があった。そこで、まず屋根が必要な範囲を考え、それを支える柱は室内外だけでなく屋根内外に、境界を横断するように配置した。元々あった塀や庭や、新規の屋根、柱もすべてひっくるめて等しく人間のアクティビティを融発するエレメントと捉えた試み。

 

写真右

コーポラティブガーデン

東京都品川区東五反田に建つコーポラティブハウス。敷地は桜並木の緑道沿いに位置する。「みんなで建設して集まって住む」という条件を最大限活かしたいと考えたので、10枚の床を10個の敷地を見立て、当初10通りの家と庭をセットして垂直に重ねた。結果的に10層に、8住戸があつまることになった。構造を2層で1フレームとすることにより、すべての外壁を雑壁として扱い、住む人自身が外壁の位置を自由に決めていく。庭のひとつひとつが共有のEV/階段/大きな吹抜けにより、立体的に繋がり大きな庭となる。

写真左

T社第一倉庫屋上広場

東京都港区の倉庫ビル屋上に工作物を新設し、市民へ開かれた屋上広場に転換する計画。 T社第1倉庫の屋上は、一つの建物でありながら、モノレールや高速道路や高層ビル群、運河や海や空といった、大きなまちのスケールに属しており、まちを解釈する視点ともなっている。同一長さでより大きなスケールを扱うことができ、床面積が発生しない三角フレームの工作物で場所を構想し、そのフレームが場所を使っていくための手がかりとなることを期待した。

 

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村、その地図の描き方

都内に家をもつ施主の、2拠点居住用の家。 敷地は、相模湾、富士山、江ノ島を臨む眺望を備えた650㎡の草原のような場所であり、都内の生活の不足を充足するようなアクティビティを行うことが望まれた。そこで、100㎡を22戸の個性をもった建築に切り分け、敷地全体にゆるい使い方のゾーニングをかけて配った。中に入れない家具スケールも、中に入れる部屋スケールも、等しく扱った。普段は平面図と呼んでいるものを地図と呼び、施主とのコミュニケーションツールとして利用することで、つくる人だけでなく、実際に建築を使う人からも、草原全体を使い、育てていくための知恵を集めた。

 

Photo:鳥村鋼一(Koichi Torimura)