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Furniture Salon 独特の世界観に惹き込まれるファニチャーサロン

(撮影:松元 康明氏 http://www.one-big-tree.com/

 ビンテージからモダンファニチャーまで厳選された各国の家具を取り扱う予約制ファニチャーサロン「W.WORKS」(ダブリュ ワークス)が、東京の港区海岸に誕生した。深田雅之氏が運営するW.WORKSは、インテリアデザイン、ブランドコンサルティングの事務所兼アンティーク家具の販売を行っている。深田氏は以前、ラルフローレン・クリエイティブサービスでショールームデザイン、インテリアコーディネートを手がけており、独立後日本のみならず、NYでも活躍。独特の世界観を持った空間作りで知られている。
深田氏が築約40年のビンテージ(築年数の経った)倉庫の一部をリノベーションしたサロンは、前面がガラス張りで、通りから見えるよう、家具が美しくディスプレイされている。倉庫街にいきなり現れた別世界のようなしつらえは、道行く人の好奇心を誘わずにいられない。ホワイトキューブのサロンは、天井が高く開放感があり、ゆったりとした空間がひろがっている。天井は、特注の木目の一番良い場所をだけ使った「練り込み」技法のナチュラルウッドを使用し、上品な雰囲気を漂わせている。サロンの奥から芝浦運河が望め、現在も現役の営業倉庫として運営されている倉庫の一角とは思えない。

 

(撮影:松元 康明氏 http://www.one-big-tree.com/

 天井から下げられたイサム・ノグチの大きな雪洞型ライトが柔らかな優しい光を投げかけ、曲げ木の美しさを生かしたトーネットのロッキングチェアなど「本当に良いもの」をセレクトした家具が並ぶ。家具以外にも、深田氏の審美眼によって選び抜かれたランプやオブジェ、アクセサリーが並んでおり、時間を忘れてその世界観に惹き込まれてしまう魅 惑的なスペースだ。

移転前も江東区にある倉庫の一角で、アンティーク家具の販売などを手掛けていた深田氏。以前の事務所を探す際も、家具という商品の性質上、天井が高く広々とした倉庫のようなスペースを求めていた。なかなか希望に沿った物件を探すのが難しかったという。物件探しに苦労した末、江東区のビンテージ倉庫に入居したが、その倉庫の建替えに伴い、現在の港区海岸の場所に移転してきた。
深田氏は、「倉庫というスペースは天井が高く、広々としており非常に機能的で、家具を扱う業種には最適だ。在庫を置きながら、家具をディスプレイでき、独自の雰囲気を出すこともできる」と話している。

 

(GENERAL STORE香港)

さらに、深田氏は香港でインテリアデザインの事務所を兼ねたアンティーク家具のショップを運営している。こだわりの家具や雑貨をセレクトしたショップは、アジア・オセアニアの富裕層に支持されている。また現在、香港島湾岸の多目的用途ビルを住居にリノベーションする仕事も手掛けている最中で、日本、NY以外でもクリエイティブにビジネスを展開している。クライアントは、香港のショップを見てその独特の感性に惚れ込み、深田氏にデザインを依頼してきており、その世界観のファンを着実に増やしている。

W.WORKS
代表取締役社長 深田雅之
東京都港区海岸
http://www.w-works-jp.com/
(写真撮影:松元 康明氏 http://www.one-big-tree.com/